Q-chan のアメリカ見聞録
この記事は1995年12月 NIFTY の電子会議室 <ワールドフォーラム・エリア館> FWORLDA
【北アメリカクラブ本館】 に連載したものです。
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★ Q-CHAN のアメリカ見聞録 1
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はじめに
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北アメリカクラブの皆様、はじめまして。きゅうとく と申します。この十二月に、十回目の五十二才の誕生日を迎える、酉歳の貿易旅カラスです。千葉県松戸市の巣には、三十年つれそった元美人と、自称音楽家の息子が一緒に暮らしています。
年末年始の海外旅行シーズンが間近です。アメリカにご旅行を予定されている方々も多いかと思います。私は過去三十数年に、あるときは商社マンとして、あるときは上場企業の音響メーカーのニューヨーク駐在員として、約四十数回の渡航歴がありますので、皆様のアメリカ旅行が、より安全で快適なものになることを祈念し、連載で見聞録をアップロードします。
実は、私もこの年末年始は、元美人を連れてイタリアに行く予定で、第八会議室の発言を ROM しておりますが、各地の最新情報や、皆様の紀行文を読ませていただき、大いに楽しんでいます。そのお返しのつもりもあって、この見聞録をアップする次第です。「江戸のかたきを長崎でうつ」と言いますが、私の場合は「イタリアの恩をアメリカで返す」と言うわけです。
最近盛り上がっている話題とかけ離れるので、アップするのを躊躇しましたが、生まれつきの厚かましさで、あえてアップします。Nifty-Serve のサービス料金と電話代が無駄になる会員の方々も居られるかも知れませんが、ご容赦ください。
アメリカは初めて、という方を想定して書きますから、既に何回も渡航された方々には、たいくつな話題も多いかも知れません。ビジネスで始めてアメリカ出張という方には、お役にたつことがあると思います。また、かなり昔の経験をベースにしていることもありますから、今は事情が違うこともあるかもしれません。そんな点にお気付の方や、現在アメリカにお住いの「北アメリカクラブ」のメンバーの方々が、訂正のコメントをアップしていただければ幸です。
機内で
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スーツケースを預け、イミグレーションでパスポートに出国のスタンプを押してもらい、セキュリティーチェックを済ませると、ゲートで搭乗を待ちます。タバコを吸う人や、ホテルで寝酒が必要な人は、ゲートに行く途中にあるデュティーフリーショップで買っておきましょう。ここのタバコや酒は市価より安いのは確かです。
機内に持ち込んだ荷物は、座席の下に置くか、頭の上のコンパートメントに入れます。長いフライトです。読みかけの本とか、眼鏡とか、タバコやライター、ボールペン、ヘッドホンステレオなど、機内で使う物は、コンパートメントではなく、鞄に入れて座席の下に置きましょう。
頭の上のコンパートメントの出し入れは、不便なものです。窓側の席に座ったら、隣の人に立ってもらわないと、出し入れできません。
座席の下のスペースは、あなたの前の座席の下があなたのスペースです。私の経験では、二十回に一回くらいの頻度で、前の席の人が自分の席の下に鞄を置いて、私のスペースがなくなって困ったことがありました。注意する方もしずらいけど、しなければ自分が困るし、注意される方は、バツが悪いはずです。
座席に座ると、上から冷たい空気が吹き付けてくる場合があります。これは、上の自分用の電灯の隣にある周りがギザギザの丸いプラスチックを回せば風の量が調節できます。昔はこれを知らずに、風邪をひいた人が何人もいます。
搭乗前に座席の指定ができる場合は、自分の後ろに誰も座らない席を選択することをお勧めします。長丁場で、眠れるとき眠っていたいのですが、後ろの席の人が背もたれに衝撃を与えると、ウトウトしてても目をさまします。そんなときは、なかなか寝つかれません。 イライラすればするほど、目は冴えてしまいます。
あなたの前に座ってるのも人の子です。食事のときテーブルを出す場合など、できるかぎり衝撃が少なくなるよう、心がけるようにしましょう。
入国手続き
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十何時間機内で過ごして、クタクタに疲れて、目的地に着きました。何と長蛇の列に並ばされ、イミグレーションで入国手続きをします。列の前に、あきらかにメキシコ系か、プエルトリコ系か、東南アジア系と見える女性が居たら、かりに隣の列が少し長くてもそちらに並んだ方が無難です。
決して、人種的偏見を持っている訳ではありませんし、それらの国々の人達が全部そうだと言う訳ではありませんが、彼女達は入国手続きに意外に時間がかかることがあります。
イミグレーションは、高速道路の料金所のような箱の中にアメリカの役人が居て、旅行者は、その箱の前に列を作って並び順番を待ちます。 英語がしゃべれる友達と一緒でも、順番が来たら一人しか箱の前には行けません。
大学を出た人達は、最低十年英語を勉強したのに、会話は苦手という人が多いはずです。これは、日本の英語の教え方がどこか間違ってるので、お互い被害者です。しかし、ここで国の教育方針を批判しても何のトクにもなりません。いかに、この難関をきりぬけるかです。
秘訣は、相手の質問をあらかじめ予想して、答を用意しておくことです。まず聞かれることは、「なにしに来たの?」です。 次ぎに「何日滞在するの?」と「どこに泊まるの?」と続きます。一番簡単なのは、旅行会社が作ってくれたアイテナリーと称する日程表を見せることです。ツアーの場合、日本語で書かれていることが多いので、
飛行機の中で英語を併記しておきましょう。うまくゆけば、一言もしゃべらず通過できます。
日本で、初めての土地でバスに乗るとき、料金は乗るときに払うのか、降りるときに払うのか、周りの人がやってるのを見て真似します。 一人のときは、やむをえず運転手に聞きます。海外旅行も同様、周りの人と同じことをすることです。 前の人が、どんな書類を出してるか、よく観察しましょう。場所によっては、並んでいる人達に、航空会社の人が何を用意しろと教えてくれますが、それが英語のこともありますから、期待しない方が無難です。
イミグレーションでは、パスポートと、出国の時旅行会社が用意してくれた「入国カード」と、数年前ビザがいらなくなってから必要となった「申告書」を役人に提出して、パスポートにスタンプをもらう訳です。「入国カード」はパスポートにホチキスでとめてくれます。これが無いと出国できません。「入国カード」と「申告書」は、持ってない人のために、着陸前にスチュワーデスが「入国カードありますか?」と聞きますから、持ってない人はそこで貰ってください。 役人は、パスポートを手元のブラックリストと照合します。 運が悪いと、お金を幾ら持ってるかと聞かれることがあります。
スーツケース (バッゲージクレーム)
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日本の空港で預けたスーツケースは、おなじみのカローゼルと称するベルトコンベアが回転しているところに出てきます。 日本と違うのは、そのカローゼルの数が圧倒的に多いことです。当然、違うフライトのカローゼルで待っても、あなたのスーツケースは出てきません。
カローゼルに航空会社の名前とフライト番号の表示があるし、空港によっては、何々航空の何便は何番カローゼルとテレビに写してくれています。 無難なのは、同じ飛行機に乗ってた人の顔を二三人覚えておいて、その人達が居れば間違いないはずです。
税関
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税関で、スーツケースの中身を見せろと言われることは、殆どありませんが、お土産を沢山持っている場合、そのリストを用意しておくことです。 そのリストには、概算のドル価格を入れておきます。 日本と違って、タバコや酒の持ち込み量は、あってないに等しいようなもので、何も言われません。
コロラド州のデンバーに行くのに、サンフランシスコで入国手続きをして、国内線に乗り継ぐという場合、税関を通過した後、再びスーツケースを預けます。税関の出口のところに、預かる係が居ます。 航空会社のカウンターで預けるのと違うので、その人に預けるのは不安になりますが、間違いはありません。 スーツケースに付けられた荷札のアルファベットが、目的地の略語になってるのを確かめましょう。
略語は、各空港ごとに決められた英語の三文字で成り立っていますが、航空業界のきまりなので、我々しろうとは最初はとまどいます。例えばサンフランシスコは SFO、ロスアンゼルスは LAX で、決め方のルールは無い模様です。ニューヨークには、ジョン・エフ・ケネディー空港、ラグアーディア空港、ニューワーク空港と三箇所の空港があるので、国際便が着くケネディー空港は JFK となってます。あらかじめ、離着陸する空港の略語を調べておいた方が安全です。
スーツケースの紛失の原因の多数は、荷札の付け違いで、間違って付けられた荷札の空港に行く飛行機に積み込まれることだそうです。スーツケースが紛失した場合は、着いた空港の航空会社に行けば、ちゃんとそのための用紙が用意されており、それに書き込んで渡しておきます。たいがい翌日にはホテルに届きます。そのような場合、一番不自由なのは下着です。私は、いつも下着を一セット機内持ち込みの鞄に入れてます。風呂に入って、今脱いだ下着を着るのはみじめなものです。
- 続く - 久徳 省三 (BXE04650)
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★ Q-CHAN のアメリカ見聞録 2
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ホテル
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アメリカでは、ホテルもレンタカーもレストランも、予約をするのが普通です。私は、何年か前、ロードアイランド州のプロビデンスの空港で、出迎えに来るはずの取引先の人が来なかったので、レンタカーを借りようと、レンタカーのカウンターに行きました。五社あるうちの五社とも、「空いてる車はありません」と断られました。田舎なので、空港にタクシーはありません。
まてよと思い、レンタカーのフリーダイヤルに電話をかけ、次に到着するフライトの便名を言って予約をしたら、すんなり受け付けてくれました。すぐカウンターに行き、名前を言って「予約をしてある」と言ったら、ほんの三分前に「空いてる車はありません」と断ったお姉さんが、にこやかに応対してくれて、車を借りることができました。
これは、アメリカの商習慣が、素性のわからぬフリの客とは商売をしないということのようです。特に、高額な自動車を貸したり、大勢の客を泊めているホテルに泊めたりする場合、客の素性が一番心配なのでしょう。電話一本かけたかどうかの違いで、予約した客しか相手にしないというのも理解に苦しみますが、これが現実です。ただし、街道筋のモーテルは別です。モーテルは、フリの客を泊めるのを商売にしてます。そのかわり、部屋代は前金で、食事は通りのむこうにあるレストランで食えというところが多いようです。
ホテルの場合、かりにフリの客を泊めてくれるとしても、ぼられるのはミエミエです。電話で予約をするとき、違う州から電話してると言い、部屋代を聞いておき、チェックインのとき、値段交渉をするのが一番賢い泊まり方のようです。値段交渉は、単に「安くしてよ」より、手持ちのクレジットカードを並べて、「このカードの割引は無いのか?」と順にカードを見せ、最後に「今日は何曜日だっけ? たしかお宅は土曜日は割引日だったとおもうが」という方向にもってゆきます。カードを五六枚見せれば相手は安心します。「特別に、コーポレートレートでお泊まりいただきます」と、常連企業むけの値段にしてくれるかもしれません。
あいている部屋があって、部屋代を値切ることができる場合はいいほうです。アメリカのホテルは、オーバーブッキングの常習犯です。客が多い時期は、夜七時過ぎに到着したら、まず予約は無効と思わなければなりません。そして、客が多い時期というのは、季節とは関係なく、展示会や会社の研修会などの催し物があるときだから始末が悪いのです。日本からじゃ、そんなのわかるはずありません。
そのような場合、日本人のグループがカモにされがちです。あなたの英語が良くわからなかったから、予約ができてなかったとか、言いたいほうだいのことを言われて泊めてくれません。うまくゆけば系列のホテルに泊めてもらえるでしょう。たいがいは、ロビーで居眠りということになります。万一そのような状況におかれた場合は、必ず荷物はホテルに預け、貴重品も預けることです。競馬や麻雀ではありませんが、ついてないときは何をやってもうまくゆきません。ロビーで居眠りしてる間に荷物は盗まれ、ポケットの金はなくなり、パスポートからクレジットカードまで無くしても、ホテルは何もしてくれません。
このような、悲劇を防ぐ方法があります。それは、予約を「ギャランティード」扱いにしてもらうのです。予約の際、クレジットカード番号を教えて、万一泊まらなくても一泊分の部屋代はカード会社経由で請求して良いという条件をつける方法です。到着時間が、夜七時を過ぎる場合は、「ギャランティード」で予約することをお勧めします。
さて、予約したホテルでチェックインします。いうまでもありませんが、チェックインは、「レジストレーション」と書いてあるカウンターでやります。名前を告げ、予約の確認書があればそれを見せます。タバコを吸う人は、スモーキングの部屋であることを確かめましょう。ご夫婦でツアーに参加されている方は、部屋がツインベッドなのか、ダブルベッドなのか確かめましょう。私は、最愛の元美人と一緒でも、ダブルベッドではよく眠れません。
ホテルのレジストレーションの係は、「アイデンティフィケーションを見せろ」と言います。クレジットカードを渡して、伝票にカード内容を刷り込ませるのが一番便利な方法です。言っていることは身元確認ですが、相手の真意は金の取りっぱぐれを防ごうとしているのです。カードで払うのは厭で、現金で払いたい場合は、チェックアウトのとき、「現金で払う」と言えば、カード内容を刷り込んだ伝票は、目の前で破いてくれます。
二十年ほど前、フィラデルフィア近郊のホテルにチェックインした際、長い列に並んでやっと私の前の人がチェックインを始めました。当時はヨーロッパではクレジットカードが普及していなかったので、その人はカードを持ってませんでした。ホテルの人は、しきりに「アイデンティフィケーション」と言い、その客はまずパスポートを出しました。ホテル側は、「パスポートは偽造されたものが多いから、アイデンティフィケーションにはなりません。運転免許証はありませんか?」と言いました。客が免許証を見せると、「英語じゃないから読めません」と言い、役に立ちませんでした。あげくのはてに、五百ドルの前金を払ってやっとチェックインできました。カードがあれば二分か三分で終るところを、二十分以上かかりました。
アメリカの治安の悪さは、ホテルの中でも同様です。私の昔の仲間が二人で、展示会の仕事でシカゴに出張したときのことです。朝起きて朝食を食べに行き、金を払う段で、一人がポケットの中の財布を出して払おうとしたら、中はからっぽ。もう一人が、「おまえ惚けてるな」と言いながら財布を出したらその中身もからっぽだったそうです。さいわいに二人とも駐在員なので、クレジットカードは別のケースに入れてあったので、被害は現金だけでした。二人とも前の晩は、外でお金を使ってるので、寝てる間に泥棒が室に侵入して、財布の中身を盗んだものと思われます。犯行のときどちらかが目を覚ましたら、危害を受けたことでしょう。
ホテルの鍵は、最新の電子式は別として、昔からある金属製のものは信頼に欠けます。アメリカのホテルの鍵は、比較的小型で、客は外出の際いちいちホテルに預けることなく、持ったまま出かけます。チェックアウトのときも、鍵の回収はかなりいいかげんです。その為、返し忘れた鍵は、郵便ポストに入れれば、郵便屋さんは無料でホテルに配達してくれるようになってるそうです。ところが、郵便ポストを探す時間の無い人が居ます。ポケットに邪魔な鍵があるので、空港の紙屑かごに捨てることもあります。それを専門に狙ってる人も居ます。アーサーヘイリーのホテルという小説を読んだ方はおぼえておられると思います。中から掛ける鎖なんか、プロの泥棒の手にかかってはひとたまりもないそうです。私は、アメリカのホテルに泊まって寝る前には、椅子を一個ドアーの内側に置くようにしてます。侵入者が室に入るとき、椅子にぶつかって大きな音が出れば、ヤバイと逃げるだろうとの読みです。震動に感応してブザーを鳴らす電子式携帯用防犯ベルも持ち歩き、寝る前ドアーのノブに吊します。
ホテルをチェックアウトするときは、「キャッシャー」と書いてあるカウンターに行きます。
このキャッシャーには、滞在中もいろいろをお世話になります。電話をかけたりチップを渡したりするのに小銭が必要な場合、キャッシャーに行き、「チェンジ プリーズ」と言えば、くずしてくれます。お釣りもチェンジ、両替もチェンジ、ややこしい話ですが、聞き慣れた言葉ですから問題ありませんね。
現金の手持ちが少なくなったとき、トラベラーズチェックを換金するのもこのキャッシャーでやってくれます。わざわざ銀行に行く必要はありません。
アメリカで、日常使う現金を用意するときは、高額紙幣は避けましょう。二十ドル札が最高と思ってください。偽札をつかまされるのを恐れて、百ドル札は普通の店では受け取ってくれません。アメリカの札は、金額が違っても大きさは同じです。よく、一ドル札を渡したつもりで、チップに二十ドル札を渡すという間違いをします。五ドル札と一ドル札は、財布に入れず、マネークリップに挟んで裸でポケットに入れておきましょう。万一、街で与太者にたかられたりしたら、その小額紙幣をマネークリップから外して、ばらまいて逃げます。
朝食
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ホテルのグレードにもよりますが、アメリカのビジネスホテルの代表格である「マリオット」あたりでも、朝食を提供しているコーヒーショップでは、入口にあるカウンター (演台) は、レジではなく、レジストレーションです。
アメリカのレストランでは、日本のように勝手に入ってはいけません。日本のファミリーレストランのように、何人と言って案内されるまで待ちます。
「ワン、プリーズ。スモーキング」と言うだけであなたの英語は通じます。主語も過去形も複数も関係ありません。禁煙席希望の場合は「ワン、プリーズ。ノースモーキング」です。
話す英語が苦手な人にとって、アメリカの食事は楽しみではなく、苦痛だと思います。本来、食事は「食欲」という人間の本能の一つを満足する行為であり、人間本能を満足すると快感を味わうものです。まして食事は、提供する側もその快感を最大限にしてあげようと工夫をしてるわけです。これが苦痛になっては、何のため人間をやってるのかと言うことになります。
アメリカの朝食は、果物かそのジュース、肉の切れ端かイモを添えた卵、コーヒーか紅茶、パンというのが典型的なものです。毎朝これでは飽きてしまうので、フレンチトーストとか、コーンフレークとか、日本でホットケーキと言われているパンケーキを選ぶこともできます。
決して、英語の苦手な日本人をいじめるためではなく、お客様に十二分に満足してもらうためなのですが、アメリカの食事は、お客が選ぶものが多いので、慣れない日本人はまごつきます。
まず、注文をとりに来る前に、コーヒーか紅茶をついでくれます。飛行機でおなじみの「ティー オア カフィー」ですから、これはもうおわかりです。次ぎに、「ジュースは何のジュースか?」「卵はどう料理して欲しいか?」「ベーコンを付けるかそれともハムか?」「パンは何がいいか?」ときます。「パンはトーストと言うと、「ホワイトかライか?」とパンの種類を聞かれます。
私は、初めてアメリカに出張したときは、人並に英会話はできましたが、最初の朝食は、英語の試験を受けているようで、食欲は無くなりました。
最近は、アメリカのホテルでも、省力化の効果も狙ったビュッフェスタイルの朝食が増えたので、これは楽です。料金が多少割高でも、慣れない方にはビュッフェをお勧めします。
普通、日本の方々が誤解していることが二三あります。その一は、アメリカでは何故か朝食にはスープは飲まないのです。その二は、朝食の果物はデザートではなく、最初に食べるものなのです。ジュースを飲むのは、朝の忙しい時間を節約するため、果物を機械で搾って液状にしておなかの中に入れると言うことです。したがって、ジュースと果物を一緒に注文すると、ウエイトレスは何かの間違いではないかと何回も確認したがります。また、最初に持ってきた果物をデザートだから最後に食べようと思ってると、ウエイトレスは「フィニッシュト?」と下げようとします。
さて、朝食も食べ終りました。それとなく出口を見ると、そこにはレジは無く、食べ終った客はスイスイ出て行きます。ヨーロッパでは、朝食はホテル代に含まれてるという話を聞いたことがある。ヨーロッパからの移民が作った国だから、アメリカもそうなのかな? それにしては、メニューに金額が書いてあった。まいったな、どこで金払うのかねー。
ご心配なく。「あなたのテーブルの係はわたくしでございます」とは決して言いませんが、各テーブルを担当しているウエイトレスがいるんです。ひょっとすると、ウエイトレスという言葉は男女雇用均等に違反するので、今は別の言葉になってるかもしれません。でもウエイトパーソンでは通じないと思うので、ウエイトレスとします。
そう言えば、食事中に彼女が来て、「エブリシングオーケー?」と声をかけてくれましたね。彼女を呼んで「チェック プリーズ」と伝票を持ってくるよう頼みます。
伝票が来たら、支払い方法は三つあります。その一は、現金で払う。その二は、クレジットカードで払う。その三は、部屋代と一緒に払うです。現金で払う場合は伝票と現金を彼女に渡します。伝票の下約二センチが領収書になっていますが、普通はそれをくれません。現金を渡す前に伝票のその部分をちぎって金額と日付を記入しておきましょう。お釣りを持ってきたら、そのお釣りのコインと、支払い額の一割から一割五分のキリのいい金額をチップとしておいてきます。クレジットカードの場合は、伝票とカードを彼女に渡すと、カードの伝票を持ってきます。カードの伝票の金額の下に「グラティテュード」という欄がありますから、そこにチップの金額を記入してサインします。部屋代につけてもらう場合は、彼女が持ってきた伝票にジカにサインし、金額の合計欄の下にでもチップの金額を記入して「プリーズチャージ トウ マイ ルーム」と言えば、部屋の鍵を見せろと言うでしょうから、見せればそれで終です。部屋代につけてもらうのが一番早く終ります。
朝食にかぎりませんが、クレジットカードで支払ったときは、必ず伝票の間のカーボン紙を破いて捨てましょう。このカーボン紙に残っているあなたのカード番号が悪用されて、思わぬ被害を受けることがあります。アメリカでは、カードの伝票にサインが無くても有効に使える場合が多くあります。
晩飯
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晩飯は、基本的に日本で食べる洋食と変わりません。日本でも、レストランによっては、予約が必要ですし、テーブルが用意されるまで、カウンター式のバーで待つのも同じです。
注文するとき、聞かれることは、「サラダのドレッシングは何がいいか?」「イモはどう料理して欲しいか? ベークドか? スマッシュか? フライドか?」と来ます。ベークドは皮ごとゆがいたイモをナイフで割って割れ目にバターを入れる、日本でも一般的な食べ方です。スマッシュは、ゆがいたジャガイモをつぶしたもの、フライドは子供が好きなマクドナルドスタイルの揚げジャガです。あとは、肉の焼き方ですが、これは日本と同じです。
アペタイザーとは、晩飯のウオーミングアップで、食欲をそそる目的で食べるもののはずですが、場所によっては、アペタイザーの前にパンかクラッカーが出ます。クラッカーにチーズをのせたものが出る場合が多いようです。
普通、日本では、日本のご飯に相当するアメリカの主食はパンであると理解されているようですが、私はむしろイモが主食じゃないかと思います。ただし、量で判断すれば、アメリカではおかずが主食です。
洋食のマナーには、あまり気をつかう必要はありません。アメリカでは左右にナイフとフォークが並んでいる食事は極めて希です。同じスプーンでコーヒーをかきまぜた後、アイスクリームを食べることなんかザラです。左手にフォーク、右手にナイフは基本ですが、アメリカでは、切るときだけそうして、食べるときはフォークを右手に持ち替える人が多いようです。その場合、一度に全部切らないこと、切った食べ物はフォークで刺さず、すくって口まで運ぶのがマナーだそうです。
日本人の名誉のため、最低限守って欲しいことは、スープやコーヒーを飲むとき、味噌汁をすするときのような音をたてないこと、顔を前に出して口を食べ物の方に移動させないで、フォークで食べ物を口の方に移動させて食べることくらいでしょう。これは、人間と犬の違いで、人間は手を使う動物であるからです。
アメリカ人も守ってませんが、タバコは、スープかアペタイザーが出たら、デザートが出るまで禁煙だそうです。
- 続く - 久徳 省三 (BXE04650)
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★ Q-CHAN のアメリカ見聞録 3
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トイレ
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アメリカでは、公衆便所は無いものと思ってください。しもの用はできればホテルの自分の室で済ませておきます。あとは、必要におうじてレストランかバーに入ります。比較的大きなホテルならトイレだけ借りることはできますが、連れ込み宿のようなホテルでは無理です。デパートも、トイレはありますが、客を対象にしたものではありません。ニューヨークのサックス・フイフス・アベニーのような一流店でも、倉庫みたいなところに行かされます。ショッピングモールだけは、日本なみの客を対象にしたトイレがあります。
取引先を訪問、そこが都市の雑居ビルの場合、たいがいトイレには鍵がかかってます。受付けに行く前に用をたしておこうという日本的配慮は無理です。受付けのお姉さんに頼んでも、よほどの顔見知りでないかぎり許してくれません。トイレでのホールドアップを防ぐための防犯対策です。こんな状態ですから、日本のように、町を歩いていてネーチャーに呼ばれても、行きずりのビルに入って用をたそうという訳にはゆきません。
空港や、鉄道の駅のトイレは、大の方は有料で、コインを入れないと個室のドアーが開かないようになってます。もうこれ以上がまんができないのに、小銭が無くてドアーが開かない! おちついてドアーをひとつずつ見てください。必ず二つくらい無料の個室があるはずです。向かって右側にあることが多いようです。
ガソリンスタンドのトイレも、利用できますが、鍵がかかってるところが多いので、鍵を貸してもらわないと入れません。頼めば、イヤな顔せずに貸してくれます。
階段
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アメリカで一番ヤバイのは、階段室に閉じ込められることです。ビルの階段室のドアーは、外側からは開きますが、階段室の中からは開かないようになっているのが普通です。
上司にお供をした取引先のビルで、「エレベーターも来ないし、運動不足だから歩こうや」と階段室に入ったら最後、出られません。中からドンドンたたいても誰も相手にしてくれません。これが、金曜だったら、週末は階段室で過ごすという結果となります。くれぐれもご注意を。
公共交通手段
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ニューヨークやシカゴのような大都市でないかぎり、バスや地下鉄は利用できないと思ってください。タクシーも自由に利用できるところは大都市だけです。
基本的に、遠距離の移動は飛行機で空港から空港に移動し、着いた空港でレンタカーを借りるのが典型的パターンです。経済面で、飛行機が利用しずらい人達のために「グレーハンド」を代表とする長距離バスはあります。ただ、ルートによっては一日に一便か二便という頻度のところもありますから、日本からの旅行者にとって利用価値は少ないと思います。
私も、駐在員になる前に日本から出張したとき、英語は TOEIC 800点台と英語ペラペラの駐在員とニューヨークのマンハッタンからユティカに行くとき利用したことがあります。そのバスは途中で乗り換えだったのですが、運転手が乗り換えの案内をしてくれたのですが、その駐在員はそのアナウンスが理解できず、危うく乗り換え損なうところでした。私も、断片的にしかわかりませんでしたが、どうやら乗り換えらしいと察し、運転手に確かめて難を逃れたものでした。
アメリカでは、生活のパターンが個人が車を持っているのを前提になっているので、車が自由に運転できないと、行動が大いに制約されます。と言っても、日本からの旅行者が、レンタカーを借りて運転するのはできれば避けたいものです。
その理由は、第一にアメリカは右側通行であること、第二にアメリカ人の運転は下手くそが多いので、もらい事故の可能性が大きいこと、第三に万一の事故の場合ちゃんと手当をしてもらえるか疑問ですし、してもらえても輸血からエイズ感染の可能性があることです。フリーウエーだけを走ってるぶんには、右側通行も関係ありませんが、一般道は危険です。
日本なら交差点で右を見て左を見るのが、逆です。右折も左折も州によってルールが違います。もたもたすると、後の車は遠慮無くクラクションを鳴らすので、焦ります。ついあわてて、事故をおこしたりします。
事故ったら、絶対「アイムソーリー」とは言わないことです。こちらが悪いのは承知でも、相手を非難します。アメリカで、「アイムソーリー」と言うと高くつきます。可能なかぎり、恐ろしい顔をして、日本語でいいからどなりちらすことです。
ケースバイケースですが、四人くらいのグループで、観光が目的の場合、ホテルのコンセルジュに相談して、運転手つきのリムジンを雇うのもひとつの方法です。意外に安いはずですし、観光バスに比べれば自分達の行きたいところに行けます。
どうしても、レンタカーを借りて、自分で運転する場合は、障害保険に加入している証明書を携帯しておくのを忘れないように。保険の証明書は、大切だからホテルのセーフティーボックスにいれたままでは、何のためかけた保険かわかりません。事故で、病院に運ばれて、治療費が取れないと思われた場合、放置されて助かるところを一命を失うことさえありえます。
私は、日本では、絶対に左ハンドルの車は運転しません。左ハンドルに乗ったら右側通行と体に覚えさせています。それでも、アメリカで運転席に座ると、最初の五分くらいは、バックミラーを見るのについ左上を見てしまいます。
アメリカでレンタカーをした日本人が、一番犯しやすい誤りは、ロックアウトです。つまり、キーを入れたままドアーを締めてしまうことです。アメリカにある車は、日本車も含めて、ドアーのロックを押してドアーを閉めると、ノブを引きながら閉めなくてもロックされます。
アメリカでは、どっちみち車の中に物を置いておけば、ものの十五分で盗まれます。ドアーをロックしても何の役にもたちません。アメリカでは、絶対にドアーはロックしないようにしましょう。
注: レンタカーのアグリーメントには駐車する際はドアをロックするこが義務ずけられているそうです。
その代わり、品物は後ろのトランクに入れ、トランクのキーをロックします。トランクのキーは、日本にある車のように運転席の右下の床になんかありません。それは、グローブコンパートメントの中にあります。そして、グローブコンパートメントは、エンジンキーか、トランクのキーで閉まります。
アメリカで、フリーウエーを長距離走る場合、混んだ道を走り慣れてる日本人はついスピードを出しがちです。第一次オイルショックの前は、アメリカのフリーウエーのスピード制限は、時速75マイルでしたが、今は55マイルのところが多いはずです。すいてるフリーウエーを、フルサイズのアメ車で走ると、すぐ55マイルはオーバーします。ところが、アメリカにもネズミトリもあれば、見通しの悪い場所に隠れてるパトカーが突如現れることがあります。
日本で、高い税金を払ってる我々が、アメリカの罰金を払うのは、無駄というものです。これを避ける秘訣は、長距離を走る場合、トラックの後を走るのが安全です。彼らは、無線で連絡をとりあって、パトカーが隠れてたり、ネズミトリをやってたら、教えあってます。
私の場合、トラックの後を走るのはうっとおしいので、リンカーンのタウンカーや、キャデラックのようなラクシャリーカーを借り、クルーズコントロールを入れて走ります。スピードを制限速度にセットしておけば、下り坂さえ気を付ければ違反することはありません。レンタカーは、各社きまりがありますが、私がいつも利用する「バジェット」の場合、二週間前の予約で割引があり、ラクシャリーカーも小型車なみの格安で借りられます。ただし、保険料は小型車より高いみたいですがたかがしれてます。
アメリカの高速道路には、フリーウエーと、パークウエーと、ターンパイクの三種類があります。いずれも高速道路で、気にすることはありませんが、パークウエーは、乗用車専用で、トラックは走れません。したがって、スピード違反を避けるため、トラックの後を走ろうと思っても、トラックは居ません。ターンパイクは、例えばニューヨークスルーウエーのように、地名が付いてるスルーウエーで、有料道路です。有料と言っても日本の有料に比べればタダみたいな料金です。高速道路には、東南西北が表示されてます。例えば I-95 SOUTH です。これは、インターステート(州をまたがって走っている道)95を南に向かってるよと言うことです。当然、その逆は I-95 NORTH です。それでも、逆に走ることがあります。
有料と言えば、一般道でもフリーウエーでも、橋を渡るところは有料のところが多いので、気をつけましょう。アメリカの橋の料金所は、東海岸では無人で、かごにコインを投入するとゲートが開くようになっているところが多いようです。小銭が無い人のために、係員がいるゲートも必ずありますが、たいがい車が列を作って並ぶので、レーンを変えにくいところです。アメリカでは、車に乗ってるときも小銭を持ってないと不自由です。
一般道を走り、目的の建物を探すのは、日本に比べて楽です。アメリカでは、どんな細い道にも、必ず名前が付けられていて、道路の片側は奇数、その反対側は偶数の番地(家番号)が付けられています。ロードマップには、必ず道の名前のリストが町ごとに、アルファベット順に掲載されています。出発前に、行き先の住所の番地の次の名前をロードマップで探すと、その名の道があるはずです。その道に行く道順をメモして、その道に来たらどちらが奇数か見て、あとは家番号が増えつつあるか、減りつつあるかを見ながら走れば、目的の番地に行けます。この、片側奇数か偶数かは、ホテルの室番号も同様です。563号室の隣は、565号室か561号室です。564号室は、その廊下を挟んだ向い側です。
道路の話題で、もう一つ面白いことがあります。道路標識の中に、「デッドエンド」(DEAD END) と言うのと、「ノーターン・オン・レッド」と言うのがあります。デッドエンドは、「死に終わった」ではありません。「行き止まり」です。知らない土地を走ってて、この標識には救われます。そんな所にかぎって、Uターンしずらい細い道が多いのですから。「ノーターン・オン・レッド」は、常に右折可(右側通行ですから、右折は日本の左折に相当します)の州で、赤信号で右折しちゃダメという標識です。と言うことは、その州では、この標識が無ければ赤信号でも右折していいよと言うことです。
買物
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タバコ屋はどこ? たいがいの旅行者は、日本出発のときディュティーフリーでタバコを買ってきてますから、アメリカでタバコを買う必要はないはずです。それでも、朝うっかり持って出るのを忘れることがあります。アメリカでタバコ屋さんを探すのはたいへんです。ショッピングモールにでも行かなければ、まず無いでしょう。
日本でも、最近はタバコ屋さんは減りましたが、どんないなかでも、町角に自動販売機があり、不自由しません。ところが、治安の悪いアメリカでは、町角には自動販売機はありません。そんなところにあれば、一晩で壊されて中のお金を盗まれるからです。
そこで、自動販売機は、レストランやバーの入口を入ったところに置いてあります。通行人は、勝手に入ってその自動販売機を利用してかまいません。一個か二個買うなら自動販売機でもいいでしょうが、手元に買い置きがない場合は、スーパーでカートン単位で買うことをお勧めします。値段が格段に違います。
スーパーマーケットと言えば、アメリカのスーパーには、「エクスプレスライン」というレジがあります。買物の点数が二個か三個の場合、普通のレジで並ばなくても、「エクスプレスライン」に行けば、ほとんど待たずに金が払えます。
デパートで買物をする場合は、専用のクレジットカードしか使えないことがありますから気をつけましょう。アメックスも、ビサも、マスターカードも駄目です。そこで、トラベラーズチェックで払おうとすると、また大騒ぎになります。免許証を見せろとかクレジットカードを見せろとか言い出しますが、それは売場責任者が現れてからの話で、レジのお姉さん(おばさんの方が多い)の段階では、話がつきません。買物の予定の日には、ホテルのキャッシャーで、トラベラーズチェックを現金に替えてから出かけましょう。ショッピングモールの、専門店や、ティファニーなどでは、普通のクレジットカードが使えます。
注: 現在はデパートで一般のクレジットカードを使うことができます。
アメリカのデパートが日本のデパートと違うことで、一番の驚きは、返品に対する考え方です。アメリカのデパートには、一階のかなり目立つところに「アジャストメントコーナー」というのがあります。これは、衣服の寸法なおしではなく、返品コーナーなのです。日本なら、包装紙に包みなおして、レシートを添えて「これ寸法があわないんですが、違うのと取り替えてもらえませんか?」と言うところ、アメリカでは、「アイドン ライクイット」と言えば、たとえ箱が無くなっていてもそこでお金を返してくれます。その後、欲しいものがあれば又買えばいいのです。デパートによっては、レシートを見せろと言うところもありますが、そんなもの捨てたと言えばたいがい大丈夫です。まあ、いろいろしゃべる必要がないよう、レシートは持ってて、見せた方がいいでしょう。シアーズ・ローバックは、無期限返品自由を特徴としていたものです。
最近は日本でも、価格破壊と称して、同じ物でもお店によって売値がまちまちですが、アメリカでは昔からです。欲しい物があったら、衝動買いをしないで、少なくとももう一軒の店を覗いた方がいいでしょう。化粧品の場合、メーカーがアメリカか、ヨーロッパかで似たようなものが何倍にもなるようです。日本人にとって、外国製ですが、アメリカ人にとってはコテイーやクリニークは国産なのです。同じ国産の化粧品でも、デパートよりスーパーマーケットや、ウールワースみたいな日本のダイエーやイトーヨーカドーみたいな店の方が安いかもしれません。
日本へのお土産は、気を付けないと日本製を買うことになります。最近は、東南アジア製が多いので、それも避けた方が無難です。何かにつけアメリカ製を探すのには苦労しますが、持ち帰って喜ばれるのは、東南アジア製よりヨーロッパ製です。
ニューヨークや、サンフランシスコ、ロスアンゼルスのような大都市の場合、日本人が経営しているお土産屋さんに行くと、日本人むきの品々が用意されており、二割引から三割引で売ってます。ニューヨークでは、グランドセントラル駅の近くの「酒井商事」や「高島屋」がそうです。ともに、雑居ビルの中にあり外からはお店には見えませんし、「酒井商事」の場合は、暗号でドアーをノックしないと開けてくれませんから、行く前に電話で確認した方がいいでしょう。電話がわからない場合は、日本料理店で聞けば教えてくれます。
サンフランシスコは、ジャパンセンター、ロスアンゼルスの場合は、リトル東京か、ガーディナのパシフィックスクエアに何店かあります。
雑誌を買うには
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日本と違って、アメリカでは雑誌は本屋ではなく、町のニューススタンドか、ドラグストアーやスーパーマーケットで買います。業界の専門的な雑誌を探そうと、時間をかけて大きな本屋に行って探しても、殆どの書店には雑誌売場はありません。残念ながら専門誌は、定期購読でないと手にはいらないものが多いようです。
初めて来た町で、夜自由時間がある予定の場合、空港に着いたら、空港のギフトショップに立ちよって、その町の情報誌を一冊購入すると役にたちます。ニューヨークなら、「ニューヨーカー」という雑誌(昔は「ニューヨーク」がありましたが今は「ニューヨーカー」に統合されてます)です。万一、ホテルの部屋にテレビの番組表がない場合も、その雑誌にのってます。
町のニューススタンドは、売ってる雑誌の種類が予想外に多いのに驚きます。特にニューヨークのグリニッチビレッジなど、その地域の劇場やライブハウスでどこに誰がでてるかなどのローカルな情報誌は、その地域のニューススタンドで買うのがよいでしょう。でも、空港で買った雑誌にたいがいのことはのってます。
劇場のチケットを買うには
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オーソドックスな買いかたは、ホテルのコンセルジュに頼むことですが、ある程度会話ができて、ちょっと旅慣れれば、ホテルに手数料を払わず、電話一本で劇場から直接買えます。
空港で買った「ニューヨーク」をパラパラめくると、ミュージカル、バレー、オペラ、新劇、ジャンル別に、今やってるパーフォーマンスが劇場ごとにリストアップされており、料金も書いてあります。そして、電話番号も書いてあります。その電話番号に電話し、行きたい日と、希望の席と、名前とクレジットカード番号を言えば簡単に予約ができます。チケットは、劇場の切符売場に行けば、あなたの名前が書いてある封筒にいれて用意されています。料金は、後日クレジットカード会社から請求が来ますから、そこで払う必要はありません。チップもあげる必要ありません。たいがい、チケットにもあなたの名前が印刷されてますから、帰国したときに自慢できます。
ちなみに、一階席は「オーケストラ」と言い、二階席は「メザニン」と言います。映画館の場合は、日本と同様、劇場の切符売場で買えます。大都市の映画館には、ポルノ専門があるので、女性はきをつけましょう。たいがい外のポスターで見当はつきます。男性は、話の種にチョット覗いてみましょう。安い入場料で、まっぴるまから、想像もつかぬ光景が大画面に映し出されてます。十分も見ればイヤになります。
ライブハウスは、チケットの前売はありませんが、予約しておいた方が無難です。アメリカでは、ストリップ小屋も含め、ライブハウスは、入るときに入場料を払い(せいぜい二十ドルです)、最低二ドリンクとか三ドリンクを注文するのが義務ずけられます。そのドリンクは、アルコールとはかぎらず、コカコーラでも大丈夫です。せいぜい、一ドリンク二ドルか三ドル程度ですから、日本のライブハウスの値段にくらべれば安いものです。
- 続く - 久徳 省三 (BXE04650)
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★ Q-CHAN のアメリカ見聞録 4
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乞食
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大都市の地下鉄の駅なんかには、乞食がウヨウヨ居ます。日本の乞食は、道端に座って「お恵みを」と空缶など置いてますが、アメリカの乞食は、活動的です。歩いるあなたにしつこくつきまとい、「ダイム(10セント)をくれ」とか「クオーター(25セント)くれ」と言います。つい、その程度の金なら恵んでやろうかという気になりがちですが、絶対相手にしないことです。
タカリのきっかけをつかもうとしているわけですから、肌の色が黄色なのをいいことに、英語がわからないふりをして、日本語で「急いでるから、ごめんね」と言うか、知らんかををして歩き続けることです。
道を聞かれたら
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大都市の場合が多いのですが、日本人はやたらと道を聞かれることがあります。アメリカでは、知らない人に声をかけられたら、英語がわからぬふりをして、相手にならないで下さい。
親切顔をして、「あなたの衿にほこりがついてます」とか「背中にケチャップがついてます」とか言って近ずいて来る人がいたら、スリだと思って下さい。そうでない場合もあるかもしれませんが、ほこりをとってくれるふりをして、ポケットの中身を狙って来たと思うべきです。
おぼえている方も居られると思いますが、三年か四年前、ニューヨークで日本人の画商がユダヤ系アメリカ人と、数十億円の絵を自家用車で運んでいるとき、運転してたアメリカ人が、「電話をかけてくるから待ってて下さい」と車を降り、日本人は言われたとおり車の中で待ってましたが、あまり遅いので車から出たら、通りがかりの人に声をかけられ、服に何か付いてるとか言われ、話している最中に悪党の相棒が車から数十億円の絵を盗んだという話が新聞に載ってたことがあります。アメリカでは、「人を見たら泥棒と思え」のことわざどおりと思って警戒しましょう。
私は、駐在員の頃、先輩に「道を歩くときは、歩道の車道側を歩き、絶対にビル側を歩くな」と教わりました。ビル側を歩くと、路地からおあにいさんがサット出て来て、ひきずりこまれ、身ぐるみ剥がれるそうです。あの頃は、やたら花売り娘が歩行者をカモにしていました。花代を払おうとすると、財布をひったくって逃げるという手口です。花売り娘の相棒がどこからともなく現れることもありした。
日本からニューヨークに来られた先輩を、一晩私のアパートにお泊めして、翌日の晩、ジプシーダンスのライブハウスに案内して、しこたま飲んでいただいたことがありました。夜の十二時すぎにホテルの入口まで車でお送りして、私は帰宅しました。日本にお帰りになる前に、お電話をいただけることになっており、都合がつけば空港までお送りする予定でした。
五日たっても一週間たっても電話がないので、私はひそかに「あの先輩も変わったな。そんな冷たい人じゃなかったのに」と思ってました。ところが、二年か三年たって、お会いしたとき「今だから言うけど、キューチャンひどいことしてくれたじゃないか。旅先で、現金からトラベラーズチェックまで取るなんて。金に困ってたんだったら、言ってくれりゃいいんだよ。トラベラーズチェックなんか換金できなだろうに」と言われました。
私は、ビックリ仰天、「どうしたんですか?」と聞くと、私と付き合った晩の翌朝、財布から現金もトラベラーズチェックもなくなっており、酔っ払っているのを幸いに、私が盗んだと思ってたらしいんです。「そんなことがあったんだったら、電話して下さればいいのに」と言いましたが、私が犯人だと思ってたので、私に電話するわけにゆかなかったのでした。あいにく、そのトラベラーズチェックは、本店が西海岸の銀行発行のものだったので、再発行してもらうのに西海岸の銀行が開店するまで待たされ、腹は減ったが朝飯を食べる金もなかったそうです。
それ以来、日本からの旅行者と晩ご一緒したときは、面倒でも車はホテルの駐車場に入れて、エレベーターまでお送りするようにしてました。
歩行のマナー
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こんなアメリカで、信じられないことに、デパートやビルの入口のドアーを入るときは、前の人は、後から来ている人のために、ドアーを手でおさえてくれます。バスやエレベーターに乗るとき女性が居たら、必ず「アフターユー、プリーズ」ですから、わからないものです。悪名高いニューヨークの地下鉄でも、女性やお年寄が前に立ったら、たいがいの人は席をゆずります。
らおそらく、悪いことをするのは、ほんの一握りの人達で、大部分の普通の人達は、善良なのでしょう。
ある意味では、街を歩いてて人に平気でぶつかったり、電車で座ってて隣の人におかまいなしに新聞を両手で広げて読んでる人達が多い日本の方が、マナーに欠ける人達が多いようです。
日本人には、足をすべらせるように足音を立てずに歩く人が多いようですが、これは、アメリカにかぎらず西洋人には無気味だそうです。日本の幽霊は足がありませんが西洋の幽霊には、足があるでしょう。それで、足音立てずに歩いている人がいると幽霊を連想するそうです。そんなこと言っても、ラバーソールの靴を履いてたら、足音が聞こえるのか? と言う疑問はあります。特に最近は、スニーカーという高価な運動靴を履いてる人が多いんです。私はできるだけ、かかとから着地するように歩くようにしてます。(万歩計の誤動作も少なくなるらしいし)
冬のアメリカ北部では、空気が乾燥しているところに、化学繊維のカーペットがやたら敷き詰められてるので、静電気に悩まされます。冬のパーティーは最悪で、人と握手するたびにパチパチ、火花まででます。そんなとき、ラバーソールの靴を履いてると多少は静電気が軽減されるようです。道路が、凍結してるので、皮底よりすべりにくいので、私は冬のアメリカでは、ラバーソールを履くようにしています。
郵便
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どんな筆無精な人でも、海外旅行のときは、見送りに来てくれた人(最近はそんなの少ない)や、家族に絵葉書くらい出すでしょう。町を歩いてると、郵便ポストはやたら見かけますが、不慣れな人は、切手をどこで買うのかわからない場合があります。でも大きなホテルなら、ロビーに切手の自動販売機があるからわかります。
この自動販売機で切手を買うと、入れた金額通りの額の切手は入ってません。日本までの切手が幾らかもわかりません。一番楽で、確実で、損をしない方法は、ホテルのフロントに「プリーズ、センドイットトゥージャパン」と頼むことです。そこで、金を払ってもいいですが、記録を残すために「プリーズ、チャージ トゥーマイルーム」と言って、鍵を見せればチェックアウトの時部屋代と一緒に払えます。赤で、AIR MAIL と書くのを忘れぬように。船便だと、あなたの方が先に日本に着いちゃいます。住所は、宛て名も住所も日本語で大丈夫、一番下に JAPAN と書けば日本に着き、配達は日本語が読める日本の郵便屋さんがやってくれます。
地域や、ホテルによっては断られる所もあるかも知れませんが、今まで私が泊まったホテル(主にマリオット、ホリデーイン、ときによってヒルトンやハイアットリージェンシー)ではやってくれました。
普通アメリカでは、航空便のことを「ファーストクラス メール」と言います。AIR MAIL を書き忘れたりして、相手が気が利く人だと聞いてくれますから、知ってた方が便利でしょう。
だいぶ前から、アメリカから来る手紙に、名前の前に Mr.や Mrs.が付かなくなりました。アメリカ人から、そんな手紙を貰っても、失礼な奴だと怒らないでください。女性が、ビジネスの世界で活躍をし始めてから、最初の間は、未婚か既婚かわからないので、女性宛は Ms.と書いてましたが、そのうちに男女問わず省略となったようです。
アメリカに、UPS(UNITED PARCEL SERVICE)と言うのがあります。これは、UNITED と言うので、アメリカの郵政省がやってる郵便と誤解されがちですが、レッキとした民間企業です。くろねこヤマトが、日本のお役所と大喧嘩して日本に宅急便を普及させたとき、参考にしたアメリカの宅急便の草分けです。このほかに、国際宅急便からスタートした、フェデラルエクスプレスと言うのもあります。
共に、日本向けの宅急便を受け付けてくれますから、展示会で集めたカタログ類などを日本に送るのに利用している人が大勢居ます。たいがい、運賃前払いでしか、受け付けてくれないはずです。カートンは、それらの営業所に行けば、無料でくれてました。
パスポートを無くしたら
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我々は、外国に居るときは、駐在員として現地に生活の拠点がある人も含め、常にパスポートを携帯していなければならないそうです。実際には、駐在員の場合は運転免許証がありますからパスポートは自宅に保管している人が殆どですし、旅行者も移動中を除いてはホテルのセーフティーボックスに預ける人が多いようです。
私の場合、駐在員時代も、海外出張やプライベートの旅行のときも、アメリカで入出国のとき以外に、パスポートの提示を求められたことはありません。メキシコに行く査証をもらうのには、必要でしたが。
パスポートを無くす可能性は極めて少ないと思いますが、私は一緒に旅行した人が盗まれたことがあるので、そのときどうしたかを説明します。
五年前の話ですが、当時勤務していた会社のゴルフ場用機材の輸入販売をやってた部が、日本全国の販売代理店の販売成績が優秀だった七社から、各一名をアメリカ視察旅行に招待したとき、ホスト役をやりました。
ラスベガスで三泊してゴルフやショーを楽しんでもらって、アナハイムの展示会を視察し、アメリカの芝刈機メーカーの販売店会議に出席するため、アメリカウエスト航空でラスベガスからオレンジカウンティー空港に着いたときのことです。バッゲージクレームでスーツケースが出てくるのを待ってる間、私は「機内持ち込みの鞄を置いて、その周りを皆で輪になって囲んでてください。スーツケースは、出しだい当社の社員が取ってきますから」と言って、送迎バスを頼む電話をかけに行きました。
私が戻ってくると、その中の一人が足元に置いてた鞄を盗まれていました。旅慣れた人だったので、私の指示に従わず、一人でカローゼルの所に居たそうでした。その鞄の中には、パスポートから、現金、トラベラーズチェック、クレジットカードすべて入ってました。あのオレンジカウンティー空港は、バッゲジクレームのすぐ外が道路なので、泥棒にとって最高の場所のようです。ディズニーランドに一番近い空港なので、日本からの旅行者もよく利用すると思います。
私は、まず空港の警察に届け、紛失証明書をもらいました。日本出発前にパスポートサイズの写真を二枚余分に持って来るように頼んであったのですが、その人が用意してきた写真もその盗まれた鞄に入れてあったので、一緒に盗まれてました。日本にあるような三分間写真はアメリカで見たことありませんが、少なくともそのときホテル(ディズニーランドホテルの隣のプリンセス)で聞いたかぎり、ありませんでしたから、カメラでその人の写真を撮り、近くのDPEに現像・焼付を頼み、翌日写真を受け取り、レンタカーを借りて、パスポートの再発行を申請するのにロスアンゼルスの日本領事館に行きました。
ついてないときはこんなもので、その日は月曜でしたが、祭日で領事館は閉まっました。旅行代理店の支店に電話したら営業してたので、行って相談にのってもらいました。その人は「パスポートは、領事館では再発行はしませんが、帰国証明書?という書類を発行してくれます」とか「ロス市警にも紛失届を出した方がいいです」と、教えてくれました。
早速その足でロス市警に行きました。そこには、中村雅俊主演の映画にもなったので、ご覧になった方も居られると思いますが「アジア特捜班」があり、より若くハンサムな日系アメリカ人の刑事さんが、流暢な日本語で応対してくれました。
パスポートは、男性の場合は、鞄に入れずポケットに入れるか、ウエストポーチに入れるかして、言葉通り「肌身離さず」携帯するようお勧めします。私は、ただでさえウエストポーチを付けてるような体形なので、黒革のホルスターに入れてます。したがって、いつもシャツは黒。どこかで、夏用に白いホルスター売ってませんか? 女性の場合も、かっこ悪くても、ウエストポーチに入れて持ち歩かれるようお勧めします。ハンドバッグの場合は、絶対に肩からぶらさげられるショルダーバッグにしましょう。男性も、手提げ鞄より、ショルダーバッグの方が、安全だし楽です。よほど重いのでない場合は、ストラップを長くしてたすきがけのようにぶらさげることです。そう、日本で最近若い人達がやってる奴です。あれは、ストラップをわざと長くしてるので、年配の人達にはダラシガナイように見えるのです。
あの、治安が良いとされているラスベガスでさえ、ホテルにチェックインのとき、足元に置いた鞄を盗まれたと言う話はよく聞きます。アメリカでは、絶対に床に鞄を置かないことです。
参考までに、アメリカにある日本領事館の所在地を書いておきます(1990年資料)。
Anchorage (Alaska)
Atlanta (Georgia)
Boston (Massachusetts)
Chicago (Illinois)
Guam
Honolulu (Hawaii)
Houston (Texas)
Kansas City (Kansas)
Los Angeles (California)
New Orleans (Louisiana)
New York (New York)
Portland (Oregon)
San Francisco (California)
Seattle (Washington)
- 続く - 久徳 省三 (BXE04650)
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チップが要らないケース
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旅館に泊まると、女中さんが晩ご飯を部屋まで運んで、お給仕までしてくれた昔はともかく、今の日本ではチップを渡すことはまずありません。したがって、チップという習慣になれてないので、海外に行くとどんなときにチップをあげなければならいか、幾らあげれば良いか、苦労します。
二十年以上前の話ですが、私の同僚が初めてアメリカに出張したとき、タクシーの運転手に10セント渡したら、運転手がカンカンになって怒り、その10セントを道路に投げ棄てたそうです。その同僚は、出発前に「タクシーのチップは料金の一割でよい」と聞かされていたので、料金が1ドルだったので10セント渡したのです。まさかチップの額が少なすぎて運転手が怒ったとは思わなかったそうです。
当時は、チップの最低額はクオーター(25セント)だったようでした。無責任な人達が「日本人はチップをあげすぎる」ということを新聞や雑誌に書きますが、折角人にお金をあげて、貰った人に怒られてはたまったものではありません。迷ったら、チップは渡した方が無難だし、おなじ渡すなら金額は多少おおめにした方が喜ばれます。昔は、1ドルあれば日本で安いところなら、カレーライス(なぜか当時はライスカレー)が食べられましたが、円高になった今では、1ドルではドトールコーヒーも飲めません。そして、昔は我々日本人には白人は皆金持ちに見えたように、今は我々日本人は外国人には皆金持ちだと思われています。
ただし、あげなくてもいいところでチップをあげた経験は、私にもあります。旅行のガイドブックに「ホテルに泊まったら毎朝枕の下に1ドル置いておくこと」と書いてあったので、アメリカのホテルでそのとおりにしたら、夕方ホテルの部屋に戻ると、テーブルの上に1ドル置いてありました。
早速、翌日取引先のアメリカ人に聞くと「そんなことしてくれて、それが習慣になっちゃ俺達が困るからやめてくれ」とのことでした。いわゆるピローマネーというメイドへのチップの習慣は、ヨーロッパにはあるけれど、アメリカには無いとのことでした。それ以来、私はメイドにはチェックアウトの日に、僅かな金を封筒に入れ、封筒に "TO MAID FROM GUEST" と書いてサインして置くようにしています。
たとえば、スーツケースのような、その土地で新しいものを買って、古いのが要らなくなったものや、帰国の前の晩に荷物をまとめるとき、封をきってないカップヌードルがあったりしたら、"TO MAID" と書いたメモを張り付けて置いてきます。
同じ系列のホテルでも、場所によって勝手が違いますが、ホテルの入り口に入ると、ポーターが居て荷物を受け取ってカートに積み込まれるところがあります。ひとたびポーターに荷物を渡したら、部屋まで運んでもらったとき、チップを渡さざるをえません。私は、よほどの事情がない限り、スーツケース1個とショルダーバッグ1個で旅行することにしています。
利点は二つあります。その一は、寝不足と疲労で注意力が散漫になっていても、大小各1個なら置き忘れがないことです。昔、ヨーロッパに出張したとき、航空会社がくれたショルダーバッグのほかに、サムソナイトのアッタッシュケースを機内に持ち込みましたが、スイスのチューリッヒ空港でバッゲージクレームのところにアッタシュケースを置き忘れました。
タクシーでホテルに着いて、チェックインのとき気がつき、すぐ空港に戻ったらアッタシュケースは航空会社が保管しててくれました。これがアメリカだったら当時でもなくなってたでしょう。
その二は、チップの浪費です。スーツケースはホテルのポーターだけではなく、空港の道路でのチェックインや、入国審査後の乗り継ぎのチェックインや、空港にカートが無くポーターが居るところなど、渡すたびに1個につき1ドルのチップを渡すことになります(このチップの金額は、私はかなり前からいまだに1ドルですが、どなたか、今はもっと高いと言う方が居られたら教えてください)。スーツケースが2個だと、その都度2ドルで、一回の出張で二十回くらいあるでしょうから、1個と2個の差は朝飯4回分くらいの金額になります。
チップが要らないケースに戻ります。基本的に、相手が肉体労働のように体を動かすサービスをしてくれた場合にチップをあげる必要があるのではないかと思います。例えば、ホテルをチェックアウトするとこ、キャッシャーに「お釣りはチップだから取っときな」と言えば失礼だと思います。空港で、航空会社の人がチェックインのとき荷物を秤にのせてくれたとき、その人にチップをあげるのも失礼でしょう。買い物をしたときに店員にチップをあげる人も居ません。レストランでは、ウエイトレスがあなたの料理を運んでくれ、食べ終わった食器をさげてくれるのに、肉体労働のような作業をしてくれるからチップをあげるわけです。そんなら、飛行機のスチュワーデスにチップをあげるのか? これは、あげません。
アメリカで、現地の人達の行動を観察しても、場所によってはその人も外国からの旅行者かもしれません。もともと、いろんな国からの移民が住み着いた国だし、地域によっては例えばフランス人が住み着いた町のように、先祖の出身国の習慣を踏襲しているところもあるに違いありません。よく、評論家の先生方が、日本人は外国に行っても日本人どうしで固まり、現地の人達に溶けこまないから日本はダメだと言って居られますが、他の国の人達も似たりよったりじゃないかと思います。どこの都市に行っても「チャイナタウン」はありますし、ニューヨークには、「ジャーマンタウン」も「リトルイタリー」もあります。
そんなわけで、チップを渡すかどうかは、原則として、周りの人達を見習うことにしていますが、それが正しいかどうか疑問ではあります。いまだに私にもわからないのは、ホテルやレンタカーのシャトルバスの運転手です。私は、荷物の上げ下ろしをやってくれた運転手にはチップを渡す、そうでない場合は渡さないと決めてます。
車を運転して、駐車場に入れる場合、場所によって自分で駐車できず、駐車場の人が駐車するところがあります。また、ホテルやレストランによっては、バレットパーキングと言って、入り口に駐車係が居て、車のキーと引き換えにチケットをくれて、車はその人が駐車してくれるところもあります。このような場合、車を預けるときと車を受け取るとき両方ともチップを渡します。私の場合、預けるときは2ドル、受け取るときは1ドル渡しています。預けるときチップをケチルと、車を乱暴に扱われたり、変な場所にとめられたりするとの、現地人のアドバイスによるものです。
アメリカ人の思考傾向
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アメリカ人と言っても、祖先がどこから渡って来たか、どこで育ったかで、習慣も、考え方も違います。今まで私が接触したアメリカ人は、仕事の上でのつきあいが殆どなので、かたよった見方かも知れませんが、特にビジネスマンの人達が知ってると役に立つと思われる点を二三書きます。
アメリカ人は、我々日本人のことを "ME, TOO PEOPLE" だとよく言います。どこかの会社が何かの製品を発売すると、すぐ他の会社も似たような製品を発表します。デザインも機能も似たりよったりです。日本人を食事に連れてゆくと、一人があるメニューを選ぶと、あとの二三人も「私もそれにします」と口を揃えます。私は、これは言葉の問題だと思いますが、彼らには日本人は主体性が無いと見えるんでしょう。
言われてみると、確かに我々は "ME, TOO" と言うことが多いし、自己主張をしないのが美徳とされていたようです。また、「出るくいは打たれる」という環境で育ってきました。
それに対し、アメリカ人は日本人に比べて、自己主張が強いのは誰もが認めるところです。これは、学校教育のやり方から違い、アメリカ人は先生がテーマを与え、生徒がそれに対し自分の考えを発表するという教育を受けてきたのに対し日本人は先生のおっしゃることをノートにとり、マル暗記するという教育を受けてきたのも一因かも知れません。
この違いは、マスコミにも顕著に現れます。アメリカのラジオ局には、クラシック音楽専門、ポピュラー音楽専門、ニュース専門、スポーツ専門というのがごろごろあります。それに対し、日本では、どの局の番組も似たりよったり、野球シーズンにはチューニングダイヤルをどこにまわしても「巨人戦」です。
日本にも「スポーツ新聞」というスポーツを専門にしようとしている新聞が幾つかあります。これは、系列新聞がプロ野球チームを保有しているところは、そのチーム中心の記事を提供しています。ところが、全体の紙面は、どの新聞も同じで、かなりのスペースを競馬に割いていますし、必ず朝っぱらから読むには恥ずかしい記事が掲載されているし、ポルノ写真も掲載されています。スポーツ紙と言いながら、ゴルフのトーナメントの翌日の記事を読んでも、成績は上位二三十人しかのっておらず、贔屓にしているゴルファーがそれに入ってなければ、何位だったかはわかりません。内容は、アメリカの一般紙のスポーツページに比べればお粗末なものです。私は、昔ある「スポーツ新聞」の編集局長宛に、アメリカの一般紙のスポーツページの見本を添付して『ポルノと競馬のスペースを少なくして、スポーツのデータを豊富に掲載し、女性スポーツウーマンも買える新聞を発行しては?』との意見を郵送したことがありますが、返事もくれませんでした。
ことニュースに就いても、アメリカの新聞や雑誌では、"PRO & CON" と言う考え方で、ある主張に対して賛成意見と反対意見を掲載し、当社の意見はこうであると言い、それに反対な人はその新聞や雑誌を次から買わなくなります。日本では、新聞は何を景品にくれるかが、選択の動機になってます。
これからは、メディア革命で、マスコミ業界も視聴者の意見を無視すると生き残れない時代がすぐそこに来てますから楽しみです。折角50年前に「言論の自由」を与えられながら、第二次大戦前と体質が変わってなかった日本のマスコミは、だいぶ読者をミスリードしたのではないかと思います。
ラジオといえば、アメリカで時間を知りたくてラジオの時報を聞くと、例えば "6 MINUITES AFTER THE HOUR" と言って、何時6分過ぎかわかりません。こっちは何時なのかを知りたいので、答えにはなってません。これは、放送の元プログラムが全国ネット局で作られ、アメリカ本土だけでも一時間違いのローカル時間が四つあるからです。
アメリカ人は、日本人に比べて数字が好きです。これは、アメリカの新聞を買ってみれば一目瞭然、スポーツページには、記事とデータを分け、データが記載されているページには、その前日の各地で行われたスポーツ全部のスコアが全面に並んでおり、アメリカで一番小さな州の小さな町のローカル新聞でさえ、韓国で行われた韓国人と日本人のボクシングの世界タイトルマッチの結果とジャッジのスコアが掲載されてました。
アメリカのどこの新聞でも、一面全部(第一面ではない)を使って、アメリカの地図を温度別に色分けし、データ部分には、例えば東京だとすれば、千代田区、三鷹市、青梅市、船橋市、銚子市、宇都宮市といった周辺十ヶ所か二十ヶ所の過去数日間と将来数日間の天候、最高気温、最低気温、などのデータがびっしり書かれています。日本では、一面の十六分の一くらいのスペースに最低限のことしか書いてないし、たまに余計な俳句かなんかが書いてあります。
この違いを、アメリカ人との交渉に使わないテはありません。アメリカ人と交渉をするには、数字をベースにした話をすればこちらの主張を聞いてくれます。幸いに、NIFTY-Serve の会員は、パソコンはおてのもの、表計算ソフトを使って数字データを整理し、グラフでも添えてあげれば説得力あるプレゼンテーションができます。アメリカにも、「郷に入れは、郷に従え」に近い諺はあり、日本人と交渉しようという人達は、日本人の考え方や、歴史を勉強してはいます。でも、子供の頃からの彼らの習慣や、物の考え方はそう簡単に変わりません。第一、日本で物を売ろうという会社が、日本人と英語で話しているようでは、基本的に英語を勉強し、アメリカの安全規格などを調べて、アメリカで売れるものに改造した物を売りに行った我々の比ではありません。
もう一つの、違いは、アメリカ人は国の歴史が浅いという弱みを持っていることです。飯を食いながらの雑談で「日本は、15世紀に世界一の鉄砲保有国だった」とか「今から千年前から、飛脚という全国ネットの郵便システムがあった」とかいう話をすると、次の交渉のとき、こちらペースで話を進めることができることが多いはずです。
このような話をするのに、私は「経済広報センター」が毎年発行している"JAPAN 1995" という本(背広の内ポケットに入るサイズです)を携帯するようにしています。これは、日本とアメリカの違いを数字で比較したデータがビッシリ詰まっている本です。成田空港の本屋さんにも売っています。それをちらつかせながら「おととしは、アメリカのレモンの輸出の73パーセントは日本向けだったね。おお、豚肉の輸出の60パーセントも日本向じゃないか」などと言うと、相手はぎょっとします。アメリカ人は、日本はアメリカに輸出ばかりしてて、何も買ってくれないから、アメリカに失業まで輸出していると誤解しているんです。この種の話のキメテは、「ボーイングのジャンボ機の10パーセントを一社で買った会社があるんだけど、どこか知ってる?」と聞くんです。たいがいの人は、ジャンボ機を一社で10パーセントも買うはずは無いと思います。実は、日本航空がそうなんです。
逆に、アメリカに行ったときは "THE WORLD ALMANAC AND BOOK OF FACTS 1995" を買って来ます。これは、日本でも洋書を売ってる本屋さんにありますが、アメリカで $8.95 が日本で \1,660+消費税で 安いので、重いけど帰国の機内に持ち込み、去年有名人の誰が死んだとか、各スポーツの暦年の記録とか、去年のアメリカンフットボールのスーパーボウルのスコアとか、代表的なゴルフトーナメントの歴代優勝者とか、高い山の一覧とかを読んでいると、一時間や二時間はあっという間に経ちます。
アメリカでは、大統領が代わると政府の閣僚だけでなく、官僚の人事も代わるそうです。そう言えば、アメリカの会社の会長が代わると、社長以下部長クラスまでガラリと代わります。
我々日本人にとって不利なことには、アメリカ大統領は、閣僚に政治家だけではなく、実業家もどしどし起用するんです。日本では、閣僚は政治家で、当選何回が必要条件とされているようなので、閣僚どうしの交渉ではどうしてもアメリカのペースになってもやむをえません。
もっと悲劇的なことは、実務レベルの交渉です。日本の官僚は、日本人としては最も優秀な人達がその任に当たって居られ、我々民間人より日常生活でも多忙な中、勉強されて居られます。それに対する報酬は、必ずしも満足なものではないでしょうから、国を愁う信念をお持ちの方々ではないと馬鹿馬鹿しくてやってらるかというのが実情だと思います。
ところが、交渉相手のアメリカ側が、民間からの叩き上げで、売った買ったをやってた人達だとすれば、交渉のかけひきの経験からも、どう見ても相手の方が有利でしょう。日米交渉、これからも難題が多いでしょう。でも、日本の官僚制度をここでご和算にするのは不可能だし、かりにできてもリスクの方が大きいでしょう。官僚の方々には、いっそうのご奮闘をお願いし、我々民間人が民間人レベルで、日米友好に少しでも役だちたいものです。
アメリカの民間の実業家が、閣僚や国の重要なポストに就くと、収入が格段に下がるそうです。株主の権限が強いアメリカでは、実業家は国の仕事をして収入が下がったから、その分を会社から補填してもらおうということは不可能だそうです。彼らは、一生の内、何年かは身銭をきってでも、お国のために働くのを名誉と考えているから、こんなことができるのでしょう。
旅行者の方々には、ズレた話が続きますが、新素材の利用のしかたの違いを述べさせて戴きます。
アメリカでは、何か新しい材料が実用化されると、必ずと言っていいほど、軍用製品から使い始めます。日本は、武器輸出を禁止しているので、軍需産業が日陰者になってると言うのも幸いして、一般消費財から実用化します。
たとえば、「グラファイト」はアメリカではスペースシャトルやロケット等の宇宙航空用に使い、大量生産ができなくてコストも高かった訳ですが、日本ではゴルフクラブのシャフトや釣り竿に使い、あっという間に大量生産でコストを下げました。専門的な素材ですが「形状記憶合金」と言って、ある温度になると元の形に戻るという性質の金属があります。アメリカで、軍用に用途を模索している間に日本では女性のブラジャーに使い、これまたあっという間に大量生産に成功しました。電卓が実用化されたとき、各社デスマッチで液晶の量産に取り組み、今では日本の液晶が無ければ、世界中のノートパソコンができない立場を確立しました。決して、日本の産業は、敗戦後の焼け跡から、物真似ではなく、新しい物にチャレンジしようという勇敢な人達の努力で現在に至ってるのです。最近はバブルの崩壊で、不安な毎日が続いてますが、この優れた人種の国がこのままポシャルはずはありません。
円高には、業種によってご苦労されている人達も多いかと思いますが、昔から国の貨幣価値が上がって嘆いている国はありません。逆に、貨幣価値が下がった国に旅行された方々のお話を聞くと、それは悲惨なものだそうです。
個人レベルでは、円高の結果、昔は経済的に手が届かなかった海外旅行や、外国製品が、ちょっと倹約すれば手が届くようになったわけです。この先輩達の残してくれた結果を享受し、海外旅行で日本という国を世界の人達によく理解してもらえば、後輩達にそれなりの結果を残せるものと思います。
- 続く - 久徳 省三 (BXE04650)
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★ Q-CHAN のアメリカ見聞録 6
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英語がしゃべれない日本人
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高校を卒業した日本人は、最低六年間英語を勉強しました。大学まで出た人は十年間英語を勉強しました。ところが、高校を卒業した日本人の何割が英語をしゃべれるでしょうか?
イギリスに留学して、イギリスで一番大きなスーパーマーケットのマークス&スペンサーのオーナーの御曹司と結婚した、マークス寿子によれば、イギリスで日本語を教えていると、だいたい二年くらいで日本語で日常会話ができるようになるそうです。日本では、十年やってできなくて当たり前、英会話学校に通ったり、英会話の本やテープといった教材に高いお金を払っても英語がしゃべれるようになれない。
これは、英語を語学という学問にしたからに違いありません。そこで、私にNIFTY-Serve の、この会議室の会員のみなさんの中で、英語がしゃべれない人に提案させてください。
その一は、テレビの CNN などのニュースを一日三十分程度録画して、それを英語の音声チャンネルで聞くことです。衛星放送が受信できない人でも、VHFという普通のテレビでBBCニュースやCBSイブニングニュース などを放送してます。
これは、一石二鳥で、アメリカ人の英語をナマで聞きながら、アメリカや世界情勢を見ることができます。アメリカのテレビのニュースは制作費を惜しまず、例えば、最近暗殺されたイスラエル首相の葬儀には、各局数十人のスタッフを現地に派遣して取材しています。その中にはアンカーマンクラスも入っています。昭和天皇の大葬の礼には、CBS からは確か百人以上のスタッフが来日、ダン・ラザーが、一週間近く日本特集をやったと記憶してます。日本のテレビのニュースより、その日の世界の出来事が網羅されています。
私は、東京の TBS (6チャンネル)が毎朝 (火曜ー金曜 4:55AM、土曜 6:00AM) 放送している CBS NEWS を録画して、夜か週末に見ています。アンカーマンのダン・ラザーが好きだからです。
英会話は、相手が言ってることがわからなきゃ前に進みません。テレビやビデオの場合、音と画面が一緒に見聞きできますから、ラジオやテープに比べてはるかに効果的です。
その二は、学校で勉強した文法を頭の中の押し入れの中に入れて鍵をかけ、知ってる単語を並べるだけで相手にわからせることです。その場合、相手に何かをさせようと言う場合は、単語の次に「プリーズ」をつけてください。
日本語で、駅のキオスクでタバコを買うとき「セブンスターを一個ください」と言う日本人は、まずいないでしょう。たいがいの人は、金を出して「セブンスター」と言うだけです。英語でも同じです。 SEVENSTAR PLEASE でタバコは買えます。ある会社に電話して、SMITH さんにつないでもらう場合、MR SMITH PLEASE で通じます。日本の英会話学校では COULD YOU CONNECT ME WITH MR SMITH? と教えるかもしれませんが、ながながと正しい文章にする必要はありません。
発音より、イントネーション(音の強弱と抑揚)の方がだいじです。アメリカで生まれ、アメリカで育ったアフリカ系アメリカ人の殆どは、THOUSAND を「タウザンド」と言ってますが、それで通じてます。 アングロサクソン系アメリカ人の言う McDONALD は、私には「ド・ナルド」としか聞こえません。
質問をするときは、主語と動詞を入れ替えてなどとヤヤコシイことは忘れ、単語を言って語尾を上げれば質問だとわかります。
会話の目的は、相手が言うことを理解し、こちらが言いたいことを相手に理解してもらうことで、英語の試験を受けているのではありません。
ジャパニーズ・イングリシュに泣かされる
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私が毎朝乗るバスの停留場に、「カラオケ・スナックのハミング、焼肉レストランのファイヤーテーブル前、下安松」というのがあります。私の持ってるイメージでは、ハミングとは「ンー・・・」と唸りながらメロディーをくちずさむものだから、歌詞を歌うカラオケはハミングじゃおかしいし、ファイヤーは料理に使う火というより、火事という印象を受けます。「テーブルが火事だ」と言われては「そんな危険な所でメシが食えるか」という気になります。
日産自動車のラジオのコマーシャルで、LIFE TOGETHER と言うのもありますが、これも何か耳ざわりです。私なら、LIVE TOGETHER か LIFE WITH YOU にするでしょう。
お役所でも、職業安定所を HELLO WORK と言ってますが、HELLO JOB の方が適切じゃないでしょうか?
これらの例が、英語学の上で正しいかどうか、私にはわかりませんが、どうもジャパニーズ・イングリッシュじゃないかと言う気がしてなりません。
日本では、明治時代から、店や商品に外国語を使うと、それらが優れているというように受け取られる風潮がありました。その結果、多くのジャパニーズ・イングリシュが生まれました。それが、英語がわかってる人が作るなら許せますが、英語は何もわからないのに、辞書で適当な単語を選ばれてはたまったものじゃありません。
そして、英語を習う者にとって、それが大きな障害になってきました。例えば、パジャマは、英語では「プジャーマ」と言いますし、ビュッフェは「バッフェ」、ガレージは「グラージュ」です。まあ、これらは読み方の違いだし、古いジャパニーズ・イングリッシュは、語源が、私の知らない外国語かもしれないので、後から生まれた私が文句を言うのは筋違いかもしれません。
しかし、明らかにおかしいもので、その普及者がマスコミであるものに、次のようなものがあります。
ナイター → NIGHT GAME
メモリアルアーチ → COMMEMORATING HOMER
ゴールデンアワー → PRIME TIME
メロドラマ → SOAP OPERA
また、業界で誤った英語で製品や部品を呼んでるものがあります。
(自動車)ハンドル → STEERING WHEEL
バックミラー → REAR VIEW MIRROR
ワイパー → WIND SHIELD WIPER
パンク → FLAT TIRE
ポケベル → PAGER
マスコミや自動車メーカーなどは、多くの駐在員をアメリカに派遣しているので私なんかより英語がうまい人がゴロゴロ居るはずなのに、不思議なことです。この種のおかしな英語は、キリがありませんからこのへんで次の話題に移ります。
知ってて便利な英語
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学問としての英語には、めったに出てこないけど、アメリカの日常生活で知ってて便利な英語がありますから、思い出すままに並べてみます。
25セントコイン → QUARTER
10セントコイン → DIME
5セントコイン → NICKEL
1セントコイン → PENNY
アパートの管理人 → SUPERINTENDENT
家主 → LANDLORD
ワイシャツの糊 → STARCH
ライターの石 → FLINT
野球の監督 → MANAGER
フットボールの監督 → HEAD COACH
ゴルフ場グリーンキーパー → SUPERINTENDENT
ガソリンまんたん → FILL HER UP, PLEASE
コンドーム → CONDOM
アルファベット (ホテル予約など電話でスペルを確認するときなど)
Alpha
Bravo
Charlie
Delta
Echo
Foxtrot
Golf
Hotel
India
Juliet
Kilo
Lima
Mike
November
Oscar
Papa
Quebec
Romeo
Sierra
Tango
Uniform
Victor
Whisky
X-ray
Zulu
例えば、S は "S AS IN SIERRA"、 T は "T AS IN TANGO" と言います。
しゃべる英語の実力測定法
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最近は、だいぶ普及したようなので、会員の中にもテストを受けられた方も多いかもしれませんが、十数年前から 「トーイック」と「トイフル」という二つの英語検定?があります。何のトクにもならないのに、2,000円程度の受験料を払い、休日を半日つぶされますが、英語がしゃべれる人は、自分の実力がどのへんなのか受けてみられると面白いでしょう。
1981年4月17日の朝日新聞夕刊によれば、受験した人の成績を1,000点満点で何点とったかを、次のような五段階に評価しています。
A 860以上 どんな話題も完璧
B 730以上 通常会話なら完璧
C 470以上 限られた仕事はOK
D 220以上 ゆっくり話せば普通の会話理解
E 220以下 単語を並べる程度
そのときの職種別平均点は
大手商社海外駐在経験者 652
海外生活経験者 671
大学英語先生 641
高校英語先生 698
仕事で英語使ってるビジネスマン
役員 611
部長 637
課長 594
平社員 564
と言うことは、英語を学問として研究し、英語でメシを食っている人も「限られた仕事はOK」というレベルです。逆に考えると「単語を並べる程度」であっても、相手が言うことさえわかれば、何とかなるということです。
英語をメシの種にしてない職業の人達も、海外旅行をして、しゃべる英語がわかるかどうかは、大きな差になると思います。
私は、ン十年前に、東京の私立総合大学の法学部政治経済学部を卒業しましたが、学生時代の専攻は、麻雀とアルバイトで、ろくに勉強はしませんでした。それでも、大学三年のとき、夜の過し方をダンス教習場から英会話学校に替えたのが幸いし、頭は悪いが英語がしゃべれるということで、社会人になってからも会社の金で外国に行く
機会も多く、ペーペーの頃でも社長の外国人接待のお供で、一晩で給料の一箇月分がとぶような高い店に行けたり、何かとトクをしました。英語を使う仕事を続けたせいもありますが、十数年前に TOEIC を受けたときは855点をとりました。
おわりに
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毎回長文のアップロードで、ご迷惑だった人達も多数居られるかと思います。また、多数の方々にご訂正のコメントをアップして頂き、有り難く思っております。もともと、この見聞録を書き込む動機は、アメリカに初めて行かれる人達に読んで頂ければということでした。日本より、治安が悪いところに行かれるのは覚悟の上とは言え、それがどの程度のものなのか、できるかぎり具体的な実例を書いたつもりです。
これから初めてアメリカに行かれる方々が、何かの参考にして頂き、不快な盗難の被害にあうことなく、素晴らしいアメリカを楽しんで頂ければ幸いです。
お読み頂いた方々、おつきあい頂いて有り難うございました。
- 完 - 久徳 省三 (BXE04650)


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